コーヒーの保存はどうしたらいいの?
冷凍庫?冷蔵庫?
おいしさは、どれくらい持つ?
このような質問にお答えします。
こんにちは、創業81年目「新田珈琲」焙煎士の新田和雄です。
自己紹介になりますが、自分は、
・JCQA認定コーヒー鑑定士
・CQI認定Qアラビカグレーダー
・SCAJアドバンスドコーヒーマイスター
・JBAバリスタLevel1
・コーヒーインストラクター3級トレーナー
などのコーヒー関連の資格を所有しております。
競技関連では、以下の「コーチ」経験があります。
・ジャパンカップテイスターズチャンピオンシップ 日本優勝
・ワールドカップテイスターズチャンピオンシップ 世界14位
・ジャパンハンドドリップチャンピオンシップ 日本3位
また、十数年の焙煎経験もあり、これらの知識や経験を活かし分かりやすく、説明していきたいと思います。
コーヒーの劣化要因ワースト1
コーヒーの劣化要因ワースト1は、水分です。
具体的には、湿気る(しける)状態になることです。
焙煎したコーヒーは、水分が2-3%程度になっており、その状態を保てれば、成分の変化は穏やかと言えます。
しかし、水分を含むことで、コーヒーの成分変化のスピードが早くなり、結果、劣化が進みやすくなります。
日本の平均湿度が、20%程度ですので、コーヒーは、そのまま置いておくと、どんどん吸湿してしまいます。
光、酸素、温度なども劣化の要因になりますが、まずは、湿気らないようにするのが、保存で1番に考えるべき事になります。
冷凍(冷蔵)保存の注意点
コーヒーは、食品ですので、冷凍(冷蔵)保存は、成分の変化を抑え、劣化を遅くすると言う面では、とてもオススメです。
もちろん、冷凍の方が、冷蔵に比べて定温の為、劣化の速度は遅くなります。
しかし、注意しないと、より劣化が早くなる場合もあります。
それは、毎日飲むコーヒーを冷凍(冷蔵)する場合です。
冷凍庫(冷蔵庫)からの出し入れを繰り返すと、空気とコーヒーの温度差により、コーヒーの表面が結露が発生し、湿気ってしまいます。
それを何度も繰り返すと、どんどんコーヒーが水分を含む事になります。
ですので、冷凍(冷蔵)する場合は、コーヒーを飲む(使う)頻度によって考える必要があります。
飲み方による保存方法2パターン
毎日飲む場合
2週間程度で飲み切れる量であれば、密封容器などに入れて、常温保存で大丈夫です。
もし、湿気が気になる場合は、密封容器などに乾燥剤を入れられるといいかと思います。
数週間飲まない場合
ジップロックなど、空気を通さない密封袋に入れて、冷凍保存して下さい。
飲まれる場合は、前日などに密封袋ごと常温に戻してから開封されると、結露しにくくなります。
その後、毎日飲まれるのであれば、常温保存で大丈夫です。
いつまでおいしさは持つのか?
コーヒーを美味しく感じる期間は、人ぞれぞれになります。
香りが、減ってきたところで、「おいしくなくなった。」と感じる人もいれば、酸味のバランスなど味わいの印象が変わってきたところで、「美味しくなくなってきた。」と感じる。などの様に、どこまで美味しいのかという基準は人によって違います。
ですので、いついつまでが美味しいと、期間で決めることは出来ませんので、上手に保存した際にご自身がおいしいと感じる期間を把握してください。
そのうえで、その期間中に消費できる量のコーヒーをこまめに購入することが大切になります。
まとめ
- コーヒーの劣化の1番の要因は水分
- 湿気らないようにするのが大切
- 冷凍は有効だけど、飲む頻度から判断する
- 冷凍する場合は、結露に注意する
- 自分が美味しいと感じる期間分のコーヒーを買う
最後に
品質の変化を考えたとき、コーヒー専門店などでは、2週間程度で飲みきれる量ですと、あまり保存の事を気にしなくても美味しくいただけますので、おすすめです。